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船外機のトラブル対策

船外機のトラブル対策(2サイクル混合ガソリン)

 

いざクルージングに出港しようと、船外機を始動しようとしたが、エンジンが掛からない。燃料ポンプのゴム部をいくら押せども、固くならない。おかしいなと思いながら、始動ロープを勢いよく引いてみるが、エンジンはクスッとも言わない。又燃料ポンプのゴム部を押してみる。

こんな作業を数回繰り返し、疲れ果てて途方に暮れてしまった。こんな経験をお持ちの方は私以外にもおられると思う。


係留場所での船外機のトラブルの場合、最悪クルージング中止で、命に係わることはないのですが、このようなトラブルが海上で起こったらと思うとゾッとします。

万一の海上でのエンジントラブル発生に備えて、わがハーイヨットクラブでは「BAN」に入会していますので、航行不能の際は曳航してもらうこととなります。

しかし、ある程度のエンジントラブルは自分自身で解決したいものです。

 

そこで、今回は船外機のトラブル対策について徹底的に勉強しましょう。

Aeolus搭載の船外機はYAMAHA 8HP 2サイクルで燃料は混合ガソリンです。

 

1.   船外機の各部名称

  2.船外機の始動手順

 

船外機の始動手順


1.      「エンジンを始動します!」

2.      チルトスットパーをはずし、船外機を水面へ降ろす

3.      非常停止スイッチにクリップを差し込む

4.      燃料タンクの空気抜きプラグを開ける(自動空気抜きの場合は不要)

5.      燃料ホースを船外機の燃料ホースコネクターへ差し込む

6.      燃料ポンプ(ゴム製)の矢印を上に向けゴム製ポンプの内部が固くなるまで押し、燃料をエンジン内部へ送る 〈いくら押しても固くならないからと言って、無闇に押すと燃料供給過剰となる〉

7.      チョークノブを引く 〈夏季日中やエンジンが温まっている時は不要〉

8.      スロットルグリップを△印の始動位置を少し超えた位置に合わせる

9.      ギヤーシフトレバーを中立の位置にする

10.    始動ロープを引く前に、後方を確認する

11.    「船尾(スターン)回り・・・よし!」

12.    始動ロープをゆっくりと引き、掛りを感じた所から一気に引く

13.    始動すれば、始動ロ-プをゆっくり戻し、チョークノブも戻す

14.    スロットルグリップを低速位置に戻し回転が安定するか確かめる

15.    冷却水が勢いよく排出されているか、確認する

16.    「冷却水・・・よし!」

17.    その後5分間以上低速回転で、暖気運転を行う

18.    停止するときは非常停止スイッチのクリップを外すか、又は非常停止スイッチを押す

数日使用しない時は燃料ホースコネクターのエンジン側を外す

《船外機が始動しない場合の原因》

     エンジンに燃料が送られていない

エンジン側の燃料ホースコネクターを外し、燃料ポンプ(ゴム製)を押して燃料ホースコネクター(内部のボールをドライバ―等で押す)から燃料が飛び出すかどうか確認する

〈燃料が飛び出さない場合〉

l   燃料がない

l   燃料ホースの連結が不完全

l   燃料ホースが圧迫されているか捻じれている

     エンジンに燃料が過剰に送られている

燃料がエンジンに送られている場合、燃料供給過剰により点火プラグが汚れている「被っている」可能性がある 【下記3.船外機のトラブル対策②を実施する】

     エンジン内部のトラブル【業者に修理を依頼する】

上記①②以外の原因の場合

 

  3.船外機のトラブル対策

 

船外機のトラブルの原因は

①ガソリンやオイルに関する原因

②操作に関する原因 

に分けられますが、特に②操作に関する原因 で「点火プラグが被っている」場合がよく見られます。この場合は船外機のトップカウリングを外して点火プラグが被っているかどうか確認する必要があります。

トップカウリングの外し方は下の図の通りです。

また、点火(スパーク)プラグの外し方は下の図の(3)スパークプラグの交換を参照願います。

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コメント: 1
  • #1

    古田伸二 (月曜日, 14 11月 2016 04:34)

    《船外機が始動しない場合の原因》の①②を繰り返している状況です。
    何故ゴム製ポンプが固くならないか、ボールをドライバ―等で押す、燃料が飛び出すかどうか確認
    〈燃料が飛び出さない〉 原因を探しています、アドバイスをよろしくお願いします。