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事故調査中で停泊中の潜水艦「そうりゅう」と遭遇

【阪神基地隊に係留中の「そうりゅう」2021/02/23撮影】

事故調査中で阪神基地隊停泊中の潜水艦「そうりゅう」と遭遇

 

2月23日(火)(天皇誕生日)は今年2回目の定例クルージングを実施しました。

私、指宿は珍しく体調が悪く欠席せざるを得ませんでしたが、横山さんから状況の報告を頂きました。

当日は曇り時々晴れの天気で上空に寒気が張り出してきて、北又は北西の風が強く、メインセールも2ポイントリーフしてのクルージングだったようです。

また、たまたま先日(2/8)、高知足摺岬沖で発生した海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう(2,950ton)」と香港船籍の貨物船「オーシャン・アルテミス(51,208ton)」との接触事故で加害者側とみられる「そうりゅう」が、事故調査のため六甲アイランドの海上自衛隊阪神基地隊に停泊しているのに遭遇しましたので、その写真を掲載します。

今回の事故は「そうりゅう」が海中から浮上する際、潜望鏡を出すため海面近くまで浮上した時、貨物船の船底先端のバルバス・バウ(球状船首)をこするようにぶつかり、潜望鏡など船体上部を一部損傷し、潜水艦の乗員3名が軽傷を負ったようです。貨物船にはけが人はなく、船体に大きな損傷もなく(後日の調査で船内まで海水がにじむ損傷かあった)そのまま航行を続けたようです。

この事故で思い起こされるのが、20年前(2001/2/10)米ハワイ・オワフ島沖で起こった、愛媛県立宇和島水産高の実習船「えひめ丸(499ton)」に米原子力潜水艦「グリーンビル(6,000ton)」が急速浮上して、「えひめ丸」は船底から突き上げられ、エンジンルームは切断され5分程度で沈没した事故です。「えひめ丸」は乗員(生徒・教員)35名中26名救助、9名行方不明の大惨事でした。

何れも潜水艦が海中から浮上の際に、海上を航行中の船舶との接触や衝突で、隠密を目的とする潜水艦はこの浮上時が最も危険と言われています。決められた浮上操船マニュアルを緊張感をもって、正確に順守することが求められています。

 

また、この「そうりゅう」を撮影した横山さんは、「無残な姿を晒さないよう早くドックに係留されてほしい」とコメントしています。